「前衛に立つなら、決めなくてはいけない!」そんなふうに思っていませんか?
実はこの思い込みこそが、前衛を一番苦しく、怖いポジションにしています。
大人女子ダブルスでは、前衛=決める人という考え方は、そろそろ卒業してもいい頃です。
前衛だけが「ポイントを取る人」ではない
ダブルスの試合を思い返してみてください。
実際にポイントが動く場面は、
- 無理な体勢からのエラー
- 判断が遅れた結果のミス
- 狙い過ぎてのミス
こういったケースがほとんどではないでしょうか。
前衛が決めるポイントは、試合全体で見ると、実はそれほど多くありません。
それなのに「決めなきゃ」「決めて当然」と思い続けていたら、前衛に立つのが怖くなるのは当たり前です。
前衛の仕事は、この3つ
前衛の役割を、できるだけシンプルに整理してみましょう。
大人女子ダブルスにおける前衛の役割は、実は3つだけです。
1.相手に「嫌な選択肢」を残す
前衛の一番の仕事は、実際に動くことではなく、「そこにいる」ことです。
前に立っているだけで、相手は
- ストレートに打ちにくい
- ボールの高低を考えざるを得ない
- コートを狭く感じる
こうしたプレッシャーを受けています。
ポーチに出なくても、ボールに触らなくても、前衛はすでに仕事をしています。
「今日は全然ポーチ出てないな」と感じていても、相手のミスが出ているのなら、そこには前衛の影響が必ずあります。
2.後衛が打ちやすい景色を作る
後衛は、必ず前衛の立ち位置を常に感じながらラリーをしています。
- センターが空いていない
- 前衛が変に動かない
- 急に視界から消えたりしない
これだけで、後衛は安心してラケットが振れます。
前衛が「決めよう」「ポーチに出よう」と無理をすると、実は一番困るのは後衛です。
後衛が打ちやすい景色を作る。これも、立派な前衛の仕事です。
3.「ミスをしない」を選択する
前衛が触るボールは、「決めたいボール」ではありますが、「簡単なボール」ではありません。
だからこそ、
- 無理にライン際を狙わない
- 強く打たなくてもOK
- 状況によって相手後衛に戻す選択をする
こうした判断が、試合ではとても価値を持ちます。
目立たなくてもいい。派手じゃなくてもいい。
ミスをしない前衛は、大人女子ダブルスにおいて、ペアから信頼されます。
試合で評価される前衛とは
よい前衛は、試合後にペアからこんなことを言われます。
- 「すごくやりやすかった」
- 「助かった」
- 「安心して打てた」
「ナイスボレー!」よりも、実はこの言葉の方が、前衛としてはずっと価値があります。
前衛は、ポイントを奪いにいく人ではなく、相手がミスしやすい状況を作る人。
そう考えるだけで、前衛というポジションは、ずっと楽になります。
よくある質問
Q.もっと動いてと言われます
A.ポーチに出そうで出ない前衛が、味方の後衛にとって最もやっかいだと考えています。やっぱり期待してしまうじゃないですか。それなら、出ない時は動かない、動いたら必ずポーチに出る。その方が後衛はプレーしやすくなります。メリハリのある動きを意識して、後衛の理解を得ましょう。
Q.よくストレートを狙われます
A.ストレートを使う後衛は試合巧者です。コートを広く見る視野があるということです。狙われたとして、わかっていれば何ということもありません。余裕があれば、センターへ、そうでなければもう一度後衛に返球して、振出しに戻します。ただ、よくストレートにボールが来るのに、ポーチに気を取られて抜かれたり、驚いて返球できない前衛は困りものです。
まとめ
前衛の仕事はこの3つ
1.相手に「嫌な選択肢」を残す
2.後衛が打ちやすい景色を作る
3.「ミスをしない」を選択する
前衛は、無理をして自分が全部決めにいく必要はありません。
前衛はラリーの中で、“後衛の仕事を減らすことができていればOK”です。
これだけで、ダブルスは勝ちやすくなります。
前衛のポジションが怖いのは、
あなたが下手だからでも、弱気だからでもありません。
役割を「誤解したまま」
頑張りすぎていただけです。
次の記事では、
「じゃあ、どこに立てば怖くならないの?」という疑問にお答えして
前衛のポジションについて、具体的にお話ししていきます。
一緒に、近道を行きましょう。


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